「とにかく楽しく」と言う事でした。(秋の地方公演御礼其の二)
今回は、
釣女の太郎冠者を勤めました。
あまり経験の無い役どころ、
三枚目を遣う、という楽しみの半面、
もしクスリとも笑って戴けなかったら、
どうしよう、という心配が。
何と言っても、六段目を御覧になって、
勘平、おかる、母親の悲しい人間模様で、
悲しみに沈んだ皆さんに、
「がっはっは」と、腹の底から笑って、
スッキリと帰って戴くのが、役目なのですから。

テンポを速く、リズム感良く、動きを大きくと、
技術的にも難しい役なのですが、
今回、出の前に考えたのは、
たった一つ。
「とにかく楽しく」と言う事でした。
失敗しても、下手でも良い。
出る前の揚幕の所では、
振りの事など、なるべく忘れて、
笑顔を作る事に、専念していました。

それが功を奏したかは、分かりませんが、
お陰さまで、どうにか雰囲気は壊さずに、
楽しんで戴けた様子。
英兄さんの軽妙な語り、
勘十郎兄さんの醜女の遣いにも助けられて、
笑い声が上がった時の、安堵感。
漫才、落語など、お客様の笑いに身を削る、
芸人さん達の大変さが、
少し分かったような、気がしました。

「あんな役も、やるんですね」
というお声も掛けて戴きましたが、
自分としては、ほめ言葉として、
聞いておきました。
太郎冠者のおかげで、
少しは、ポジティブシンキング(?)が、
身に付きましたでしょうか。

16日の土曜日には仙台、
17日、日曜日には、
山形県の庄内町で、楽日を迎えます。
後二回、
精一杯笑って(?)勤めたいと思います。
毎年熱心な、仙台のお客様、
初めて伺う、庄内町のお客様、
客席でお目にかかりますのを、
心より、お待ち申しあげております。

その後、
大阪公演の前に、
20日から25日まで、
ギオンコーナーにも、
出演いたします。
何かのご縁で、祇園観光される皆様、
弥栄会館でも、お待ち致しております。

豊松清十郎

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[2010/10/16 13:57] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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