様々の苦労を、積み重ねて、「母情落日斧」。(大和公演・その3)
町のイベントとして、すっかり文楽も定番となった頃、
今度は新作の依頼が。
大和では、文楽と共に、薪能が行われています。
その番組の中で、
毎年上演される『くるす桜』は、
上演が途絶えていた演目を復活した、
いわば、大和オリジナル。

このオリジナルを、是非文楽でも、という事なのですが、
私などには、雲を掴むようなお話。
先ずは台本をどうしよう、と狼狽えている所へ、
かねがね、新作にも挑んでみたかったという、
勘緑君が、名乗りを上げてくれました。

大和に所縁のある題材からの、台本作り。
現地に何度も足を運び、二稿、三稿と吟味を重ね、
ようやく出来あがると、次は作曲。
こちらは、研修生では勘緑君と同期生、
大和にも、何回も出演して貰った、
燕三君、当時の燕二郎君が、
引き受けてくれました。

人形のかしら割りや、髪型、衣装、小道具の相談など、
文雀師匠始め、技術部の皆さんに、お助けいただいて、
これも整い、ようやく本格的に、お芝居へ。
忙しい本公演の合間を縫って、積み重ねた稽古。
舞台の立ち位置、小道具の出し入れにも、
打ち合わせを重ねました。

そしていよいよ、平成13年9月1日、
新作文楽「母情落日斧(ははなさけらくじつのおの)」が、
上演の運びとなったのです。

床も、人形も、スタッフも、そして大和の皆さんも、
様々の苦労を、積み重ねての事だけに、
幕が開いた時の喜びは、一入でした。
初演は明建神社での、野外公演。
翌年は屋内で、少し演出を変えて再演。
更に三演を重ね、これからも大和の狂言として、
節目節目に、上演の予定です。

さて、それから・・・っと。
いやはや気が付けば、またまた、長々と。
本当は、郡上のおいしい物、楽しい場所、
遊び方などを御紹介する筈でした。
お芝居の事も、大和の皆さんとのふれあいの事も、
もっともっと。
でも、もう公演が始まります。
大切な舞台に、集中しなくては。
また来年、公演が近付いたら、
続きを改めて、
という事にいたしましょう。
その時も、どうぞお付き合いの程を。
それでは大和に、行って参ります。

豊松清十郎

*「大和公演」の詳細は、こちら をご参照ください。

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[2010/07/03 00:29] | なまけず一所懸命 | トラックバック(0) | page top
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