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設計図を持てるのは、とっても有難い事です。
6月鑑賞教室も、終盤を迎えました。
近畿地方は、梅雨入り。
外は降ったり止んだりで、梅雨寒の日もありますが、
小屋の中は、初日から変わらず、
熱く燃えた舞台が、続いております。

実は、今回戴いた、
松右衛門内のお筆、
どういう感じで遣おうか、
というイメージが、
舞台稽古を迎えても、固まっていませんでした。

旅支度のお筆さん
↑旅支度の、お筆さんです。

辛い知らせを、権四郎親子に伝える役目の、お筆。
申し訳なさに、しおしおと、うな垂れ、
品の良さ、嫋やかさを大切に。
前半の舞台を見ながら、
そんな所かな、
と、思ってはみたのですが、
どうも、しっくり来ない。

自分の中のお筆は、
剣も立ち、しっかり者で,
機転も利く、行動の人、というイメージ。
ただ淑やかに、反省の人、ではピンと来ません。
これは、自分の中に、前段の「笹引き」のお筆が、
強く、強く刻みこまれているからだ、
と思います。

大切な父を、そして奥方を、失って、
悲しみの極致に立たされても、
泣き崩れては、いられない。
若君を取り戻す為、お主の亡骸と共に、
刀一つで、敵の囲みを切り抜けて行く、お筆。
あのお筆と、どう折り合いをつけるか。
分らないまま、稽古に臨むと、
人形を持っていて、ふっと浮かびました。
「お筆は本当の所、権四郎親子の、
辛さを分かって、詫びているのか?」
と。

お筆にとっては、
若君を取り返すのが、何よりも大切。
もし抗えば、二人を切り捨ててでも、使命を果たす覚悟。
何と言っても独り身で、子の、孫の可愛さも、
実感としては、分からないのでは。

考えてみれば、子の取り違えも、鎚松の最期も、
お筆だけの責任、とは言えないし。
と、一つ思いついたら、次々に連想の輪が。
「本当に申し訳ない!」
と思っている人間が、
仕方話で長々と、取り違えの様子を物語るのも、
半分は言い訳と思えば、納得がいきます。

それなら、お筆らしい、
強い首遣いも出来ますし、
権四郎が嘆くおよしを諌めると、
待ってましたとばかり、それに乗っていくのも、
合点がいきます。

悩んでいたのが、嘘のように、
役への取り組み方が、見えて来ました。
勿論、これを形にするのは、また別物。
そこからが、大切な稽古になります。
いくら思っていても、それがお客様に、
伝わらなくては、ねぇ。
でも、設計図を持って、取り組めるのは、
とっても、有難い事です。
こんな風に、
役作りが出来て行く時もある、
という、お話でした。

豊松清十郎

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テーマ:豊松清十郎 - ジャンル:学問・文化・芸術

[2010/06/18 13:52] | なまけず一所懸命 | トラックバック(0) | page top
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