11月公演御礼・4「幾つも積み重なって」
実を言えば
政右衛門が飛脚に
身をやつしているとは、
床本の中のどこにも
書かれていません。

ただ幸兵衛一人が
「この者は鎌倉飛脚」
と言っているだけ。

それもその筈、
もし政右衛門が
飛脚の格好を
しているのなら、
捕手の連中も
浪人者とは
疑う筈もありません。

という事は
この腹掛けは
きっといつ頃かの
人形遣いの工夫。
作者、
近松半二は
全く与り知らぬ事。

考えてみれば
理屈には
合いませんが、
今となっては
岡崎の場では
この格好でないと
どうもしっくりきません。

書き遺される事も無い
こんな事
あんな事が
幾つも積み重なって
現在の舞台に。

御質問にズバリ回答
とはいきませんでしたが、
文楽の長い歴史を
垣間見る思いが
致しました。
素敵な御質問
ありがとうございました。

さあ今年も残す所
あとひと月。
一年締めくくりの
12月は
まず東京公演。
そして
博多へ参ります。

東京は
「大塔宮曦鎧」の
復活上演が話題。

私は
「恋娘昔八丈」の
城木屋お駒を遣います。

勝気なお嬢様の
恋に一途な
可愛らしさと
刑場での憐れさを
お伝え出来る様勤めます。

どうぞ来月も
文楽を
宜しくお願い致します。

豊松清十郎

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[2013/11/29 13:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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