涼しい顔の誇り高き裏方さん達。(5月公演トリビア・その1)
今回、昼夜の入れ替えは、30分もありません。
初日から暫くは、
昼の部が予定よりさらに遅くなり(これを「時間が押す」と言います)、
20分少々。
「こりゃあ、休憩より短いがな」という声が、
楽屋中を飛び交っておりました。

出入りをされるお客様も、慌ただしい事で、
申し訳なく、思いますが、
何と言っても大変なのが、大道具さん達。

連獅子など舞踊物は、前後を大きく使えるよう、
通常30cm程掘り下げている、
「船底」
という、文楽独特の舞台機構を、使わないのです。
これを、平舞台(ひらぶたい)と言います。

船底
↑これが船底です。金閣寺で散らした、桜の花びらを、掃除中です。

大阪の文楽劇場ですと、船底が上手から下手まで、
舞台間口いっぱいの、長ーい大迫りになっていて、
ボタンひとつで、昇降します。
しかし、半世紀近くも以前に開場した、小劇場には、
そんな便利な仕掛けは、ありません。
大道具さん達が、平台と箱馬で、
えっちらおっちら、埋めていくのです。
箱馬
↑これが箱馬。実は船底用に、ちょっとミニサイズになっています。

平台
↑この平台を敷き詰めます。上に載っているのも、やはり箱馬。置く場所が直ぐに分かるよう、紅白に塗り分けてあります。

夜の部始まりの狂言が、比較的シンプルな、
「野崎村」だったから、良かったものの、
仕掛けたっぷりの、
「金閣寺」だったら、どうなっていた事やら。
いやいや、以前もお話しした、
誇り高き裏方さん達。
きっと、涼しい顔で、間に合わせてしまう事でしょうね。

豊松清十郎

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テーマ:文楽 - ジャンル:学問・文化・芸術

[2010/05/15 11:22] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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