せめてもの罪滅ぼしに(9月公演御礼・其の2)
今回は
舞台裏の事を
なにも御紹介出来ず仕舞い。
せめてもの罪滅ぼしに、
たった一つですが御紹介。

「夏祭」三婦内の端場で
三婦の女房おつぎが
鯵を焼く場面。
「煙が上がっていましたが
あれは本物ですか?」
と楽屋訪問のお客様から
お尋ねがありました。

さてあの煙の正体は?
実はあれはお茶を淹れた後の
茶がらなのです。

こんな仕掛けに
こんな仕掛けになってます

火鉢の中に電熱器を仕込み、
網を乗せた上には
乾燥させたお茶がらが。

煙の正体
これが煙の正体

そのまま温めては
直ぐに焦げてしまう為、
幕の開くほんの一分前、
小道具さんが霧吹きで
いい具合に水分補給。
この湿気が飛んで暫くすると、
程良く煙が上がるという寸法。

霧吹きが重要
この霧吹きが重要です

幕が開き良き所で欲しいだけ
煙を立てる為には、
どのタイミングでどれだけ
湿りを与えるかが肝心。
これについては代々続く
小道具方の伝授事に
なっているとか(ホンマかいな)。

この時舞台上には毎日
ほうじ茶の芳しい
香りがただよい、
まるでお茶屋さんの
店先にいるよう。
前列のお客様には
風向きによって
香りが届く事も
あるかも知れませんね。

おつぎと言えば
以前
私が遣った時、
団扇を当てて鯵を
二匹とも手すりの外に
落としてしまった
事がありました。

科白の中で三婦に
「祭りの料理出来てあるか」
と聞かれる手前
そのままにも出来ず、
介錯が大急ぎで取りに行って
また鉄灸に載せましたが、
祭りの料理が鯵と聞いて
相好崩す三婦に
何とも申し訳なく、
お客様のクスクス笑いに
身の縮む思いで一杯でした。

この2匹が
この2匹が逃げました

今週末、29日には
河内長野ラブリーホールで
巡業の幕が開き、
10月21日の立川まで
全国を回ります。

今回は
昼夜の入れ替えに、
技芸員がロビーに出て
公演を盛り上げよう
という企画も進んでおります。
皆様の変わらぬご来場を
座員一同
心より
お待ち申し上げます。

豊松清十郎

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[2012/09/26 16:10] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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