それ程には上演されません。(九月公演始まりました・其の三)
夜の部は
「傾城阿波の鳴門」から。
着付けも夏らしい白から
目慣れた黒に替わります。
「父さんの名は十郎兵衛、
母さんはお弓と申します」
というおつるの科白で
どなたも良く御存じの
お芝居ですが、
本公演では意外にも
それ程には上演されません。

「よなべ」と称する小公演や
鑑賞教室では、
一度は追い帰した物の
やはり思い切れないお弓が
おつるの後を追う前半、
「おっかけ」迄の上演が
一般的。

ここまでで終われば、
この後母娘は再会し
幸せに暮らせるのでは、
という望みを残しての
幕閉めとなります。

しかし、
娘と出会いながら
それと知らない十郎兵衛が、
誤っておつるを死なせて仕舞う
という後半は、
段切れに救いが無く
演者も辛い役どころです。

この場だけでは
我が子を殺す為に
出て来た様な
十郎兵衛ですが、
彼の地元徳島では大ヒーロー。
登場しただけで客席から
拍手が沸き起こると聞きました。

少し粋にも見える
縞の柄が一般的な
お弓の衣裳ですが、
文雀師匠は無地の
石持ちを選ばれます。

石持ちです
石持ちですね

盗賊に身を落としても、
武士の妻、という素性に
重点を置いた選択。

鬘は先笄です
鬘は変わらず先笄です

このように解釈の違いから、
遣い手によって衣裳が変わる
という事も御座います。

豊松清十郎

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[2012/09/12 10:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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