文楽3D撮影レポート3「地力がいかに大切か」
緊張感が漲る中、
トップバッターは
幸助君の人形解説。

幸助君の人形解説1

幸助君の人形解説2

幸助君の人形解説3
幸助君の人形解説(18番の奥様ネタ、今日は封印です)

いつもの弾けた演出を
今日はぐっと抑えて
オーソドックスに。
流石は幸助、
内心の緊張は素振りも見せず
聞き取りやすく、分かりやすく、
一発で決めてくれました。

続いては「道行初音旅」。
先ずは床の演奏撮影。
同時に録音もいたします。
スタジオ録音という事で
音を吸われるかと思いの他、
なかなかに響きの良い音。
こちらも一発OK。

床だけの撮影1

床だけの撮影2
床だけの撮影(でも人形も稽古として遣っていました)

短い昼食をはさんで
午後からは先程録った音で
道行の人形撮影。

3台のカメラをフルに使って、
様々な角度から。
扇の山越しは静の手元から
忠信を狙ったショット。
通常の舞台中継では
けして御覧戴けない映像を。
これがスタジオ収録の醍醐味です。

そして最後は
お七の「火の見櫓」を、
こちらは床の生演奏で。

お七の舞台
お七の舞台(船底もあって本格的です)

テープの様に止める事は出来ず
プレッシャーかと思ったら、
返って集中する事が出来て
録り直しなく収録終了。
夕闇迫るスタジオを後にしました。

これまで映画やテレビの撮影というと、
必ず照明や機材の問題で
中断が入った物ですが、
今回は私の失敗で録り直し
となった所は数あれど、
スタッフの都合でVTRが
止まった事は一度も無し。

すらっとモニターが
すらっとモニターが

スタッフの皆さん
スタッフの皆さん、
有難うございました!
素晴らしい撮影クルーでした。


その日の失敗反省を
次の日に生かす事も出来る
本公演と違い、
今ここで結果を出さねばならぬ
撮影の現場。

これからどんどんこうした仕事が
増えて来るでしょう。
いや、増やしていかねばなりません。

今回こういう場を経験させて戴いて、
自分の持っている物、
地力が
いかに大切かという事を
痛感しました。
文楽という名前だけでは
何の役にも立ちません。
文楽で何をやって来たかが
即問われます。

ここで思い出すのは
関西テレビの撮影での
簑助師匠。

監督からの要求に応えて
泣くも恨むも恥じらうも
強弱硬軟に微妙な変化を付けて、
何回でも演じ続けます。
その発想には
尽きる
という事がありません。

カメラマンからの注文には
かしらの向き、沈み方、
肩の角度、指先の仕種にも
ミリ単位で応じるあの凄さ。
あの確かな芸があってこそ
どこへ出てもこれが文楽だ、
と自信を持って言える。

我が身の拙さを顧みるのは
当然の事として、
改めて基礎となる技術を
身に付ける大切さ、
そしてその修練の場としての
本公演という物の
有難さを思いました。

若手会の項でも書きましたが、
文楽という物を知って戴こうと
新たな世界で活動する為には、
其々の地力、実力を
高める場としての本公演を
益々大切にしなければ。
帰りのバスに揺られながら、
その事を強く自分に
言い聞かせていました。

この番組、完成しましたら
秋には
スカパーの3Dチャンネルで
放映の予定です。
しかし残念ながら
3D対応テレビでないお宅では
御覧戴けません。
(だからモチロン我が家でも
見る事は出来ません(涙))
お手持ちのテレビの前で
サングラスをお掛け戴いても、
3Dとはなりませんので
悪しからず。

豊松清十郎

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[2012/07/12 10:54] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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