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力いっぱい精魂こめて(四月公演御礼・其の一)
四月公演が終わり、
風薫る五月に入って
GWも終わりました。
皆様はどのように
過ごされましたでしょうか。

春らしく華やかな演目を
取り揃えて御覧戴いた、
先月の公演。

大阪市の補助金カット、
春秋の巡業開催地減少と、
文楽を取り巻く状況が
何かと厳しく感じられる昨今。
ここは一つ客席も花盛り、
と行きたい所でしたが
どうにも夜の部の入りが・・・

狂言が入れ替わっての後半に
巻き返しを、と願いましたが、
それも叶わず。

「文楽を守れ!」という特集を
組んで応援して下さるという
「上方芸能」誌を始め、
文楽を愛するたくさんの方々が
其々に知恵と力を集めて、
励まして下さっている時だけに
今回の入りの悪さは
舞台から見ていて
何とも悔しく残念で・・・

と偉そうに書きましたが、
実の所はこの公演、
自分の舞台で手いっぱい。
ただもう必死の毎日で、
客席に目を向ける余裕など
けし粒ほども無かった、
というのが正直な
ありのままの
私の姿。

今回戴いたのは雪姫。
歌舞伎では「三姫」と称され、
時姫、八重垣姫と並んで
数ある赤姫の中でも
極め付けの大役の一つ。

難しいのは覚悟の上。
自分なりに準備もしっかり、
役の重みに負けまいと、
心も定めて臨んだ筈が、
持った途端に重さがズシリ。

カシラも肩も動きません。
忽ち冷や汗、脂汗。
体はずぶぬれ濡れ鼠。
胴串持つ手もズルズル滑り、
持っているのが精いっぱい。

爪先鼠の見せ場もあらばこそ、
段取りさえもつかぬまま
終わってしまった舞台稽古。
もうそうなると初日が怖い。
歌の文句じゃないけれど、
稽古不足を幕は待ってはくれません。
不安のままに迎えた初日も、
結果は当然同じ事。
気息奄々、意気消沈。

こんな機会を戴きながら
何一つ掴めぬままに
楽日を迎えるのか。
出口の見えない暗闇に
立ちすくんでいたその時、
親しい方から戴いた
一通のメール。

「今月の舞台では、
あなたの雪姫を楽しみに
足を運ばれるお客様も
おられるのです。
その事を忘れずに」

そうでした。
お越し下さったお客様に、
何か一つでも
お見せしなくては。
これまで自分なりに経験し
積み上げて来た物を生かして、
思いきりやってみよう。

片手遣いの見せ場の為に
力を温存したりせず、
最初の出の所から
力いっぱい精魂こめて。
先ずは前半だけでも。

そう心が定まると、
少しずつ人形も
動く様になって来ました。
心にも余裕が生まれ、
やがて人形の形や
雪姫の思い、心情にも
心が尽せるように。

豊松清十郎

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テーマ:豊松清十郎 - ジャンル:学問・文化・芸術

[2012/05/06 20:33] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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