皆さんの励ましに応えるために、諦めず。
そして、「諦めず」。
元来、諦めは良い方だと思います。
財布を落としても
「ま、命落とした訳じゃないし」。
こだわりも特に無く、
「何か御趣味は?」
と聞かれても、いつも返答に困ってしまいます。

そんな私が、文楽だけは諦めずにやり続けてきました。

どの世界でも、一流と呼ばれる人は、
その世界に入る為に、
生れてきたような人が多いように思います。
だからそういう方は、インタビューなどでも、
「やめようと思った事ないですね」
と大抵の人が答えています。
私は・・・
「文楽人生」。
今に至るまで、いつやめようかと、
そのタイミングを、ずっと探っていたような気がします。

子供の時から、手先が不器用で、
図工でも「3」以上取った事がありません。
文楽も、見るだけにしておけば良かったものを、
やりだしたのが大きな間違い。
大好きなものだけに、
自分が舞台に立つ事で、
文楽の水準を下げるのが、辛くて辛くて。

お客さんに
「文楽は素晴らしいものですよ」
と言いたくても、
自分の人形がこれでは、とてもとても。
一文楽ファンに戻れたらと、ずっと思っていました。

そんな私が、なぜやってこれたのか?
御縁だと思います。
まるで父親のように可愛がって下さった、
四世清十郎師匠。
どーんと腰据えて見守って下さった、
二世勘十郎師匠。
清十郎を名乗れる日の来るようにと、教え導いて下さった
簑助師匠。
ここという時に、声をかけて下さる、
師匠、兄さん方。
そして何といっても、力のない私を、
客席から温かな声援で支えて下さった、
たくさんのお客様。

皆さんの励ましに、
「少しでも応えなくては」
という思いで、ここまで続ける事が出来ました。
私の「諦めず」の中には、
大勢の方から頂いた御恩が、
いっぱい詰まっています。
感謝の気持ちが、一番大切。

「ありがたい」と、素直に思えた時は、
「やるぞ!」と、力が湧いてくるのです。
感謝と共に、あきらめず。
これが私の幸せ、喜びです。

「焦らず、怠けず、諦めず」
三つの言葉をつぶやきながら、
これからも、いつまでも、
歩み遅くとも、一歩ずつ進んでいきたいと、思っています。
どうぞ、宜しくお願い致します。

豊松清十郎

(「焦らず、怠けず、諦めず」その4)

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[2010/03/29 08:48] | なまけず一所懸命 | トラックバック(0) | page top
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