師匠の更科姫に、少しでも近付きたい。(その二)
さて今月、初日を迎え、
出番前のごあいさつに回ると、
私の裃姿を見て
「おーっ、すごいですね」
「いやぁー、華やか、華やか」
「清十郎さん、作ったんですか」
と、次々に声が。
着ている肩衣、袴が、
楽屋の面々には、
ずいぶんと派手に映った様子。
五年前、初役で遣った時にも、
初日から暫くは、この裃を
使っていたのですが。

やっぱり派手1

やっぱり派手2

やっぱり派手3

やっぱり派手4

やっぱり派手5
やっぱり派手ですかねぇ

実は今回使っている裃は、
先代清十郎師匠が、
更科姫で使われた物。

私にとっては、師匠が好んで、
何回も着ておられた衣裳ですし、
違和感は全く無かったのですが、
舞台衣装はグッとシックに、
地味目が好まれる昨今では、
皆に驚かれたのも、
無理からぬ事。

鬼女の雲の衣裳
鬼女の雲の衣裳は劇場からお借りしています

鬼女です
鬼女です

青のきおい
鬼手には鬼のしるし「青のきおい」が

入門したその瞬間から、
時が止まってしまう様な、
文楽の世界の中で、
気が付きませんでしたが
考えてみれば、
師匠が更科姫を遣われたのは、
三十年も昔の事。

世の中の流れ、風潮と共に、
様々な事が、移り変わって行くのは、
当然の事でしょう。

今回、再び勤めるに当たり、
自前のもう少し落ち着いた衣裳に、
とも思ったのですが、
やはりこちらを選びました。
華やかな舞台衣装に、
見合うだけの遣いを。
美しく華麗だった、
師匠の更科姫に、
少しでも近付きたい。

目立っているのは
裃ばかり、
という事の無い様に、
見終わったお客様が、
理屈抜きに楽しんで、
スッキリとお帰り戴けるように、
千秋楽まで励みます。

豊松清十郎

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[2011/09/14 11:05] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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