東京二月公演ご案内・其の六(第二部「菅原伝授手習鑑」後編)
今回、私は八重を遣います。
この役は、平成16年12月に、
若手公演で勤めています。
それから、六年あまりが経ち、
その間に、襲名もありましたが、
さて、少しでも、前に進めたのか。
見極めたいと思います。

この八重、三人の嫁の中で、ただ一人、
振袖姿に、髪飾りも娘の装い。
二人の兄嫁も、白太夫も、
この末っ子の嫁を、優しく見守っている、
そう感じます。

そこには、
八重の自然に持っている、
可愛らしさが、大きくあずかっているのでは。

桜丸も白太夫も、八重に向かい、
腹を切らねば、ならぬ訳を、
きちんと丁寧に、話して聞かせるのも、
そんな、八重の可愛らしさ故。
とても放ってはおけない、そんな人。

お染などとはまた違った、そういう可愛らしさを、
自然に感じて戴ける様に、遣いたい。
その為には、茶筅酒での、
兄嫁、舅との、温かなやり取り、
まずそこを大切に、丁寧にと思っています。

自分の事ばかりになりましたが、
勘十郎さんも、平成16年に、
今回と同じ、白太夫を遣われました。
兄さんの白太夫で、忘れられないのは、
三十年ほど以前。

その頃、
朝日座の正月公演の楽日後に、
四日間の、
「若手向上会」がありました。
宝塚の、新人公演の様に、
本公演と、同じ出し物をやるのですが、
白太夫を遣った、勘十郎さん、
舞台を下りると、先輩からお叱りの言葉が。
「お前いくつやねん。うますぎる。
そんな若いうちから、年寄り上手に遣うて、
どないすんねん!」
上手く遣って、怒られたのは、
兄さん位のものでしょう。

第二部も、
見どころ盛り沢山。
これはやっぱり、見逃せません!

豊松清十郎

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[2011/02/03 16:13] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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