清十郎旅日記「春巡業5・狙いを定めましたの巻」
刈谷での
初日を終え
翌日の公演は
同じく愛知県の
扶桑町。

人口3万人程の
小さな町ですが
文化行政への
取り組みは
とてもユニーク。

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ボランティアスタッフの幟です

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外観もなかなかユニーク


容れ物ばかりに
目が行って
ハード主体の
風潮の中、
箱モノづくりの
その前に、
この町では
「ふそう文化大学」
と銘打った講座を
立ち上げて
各界から一流の
講師を招き、
まず町民の
文化、芸能に対する
関心、理解を
深める事に
力を注ぎました。

そんな町の会館だけに、
出来たホールも
あちらこちらで
良く見かける
「大きさで勝負!」
という様な
無粋な事はなく
「舞台、客席一体の
親しみやすい劇場」
をコンセプトに、
この町の
間尺に合った
程良い大きさ。

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親しみやすい程良い大きさ

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エントランスも素敵です


これまた良くある、
何でもやれそうで
何をやっても
中途半端、
というこれまでの
失敗に学び、
地元で人気の
歌舞伎など
(愛知、岐阜は
地歌舞伎が
盛んです)
日本の伝統芸能の
上演に相応しい
劇場を目指す、
と狙いを定めました。

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歌舞伎上演時には花道も付くそうです

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おおっと桟敷席も

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現代の芝居小屋の雰囲気

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床を置いてもそぐいます


豊松清十郎

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[2014/03/31 20:08] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
清十郎旅日記「春巡業4・英大夫(R)の巻」
さてそれでは
そのダメの模様を
写真入りで
分かりやすく・・・
っと・・・と!?

縫うのに夢中で
写真撮るのを
忘れていました・・・
どうでもいい
写真なら
山ほど
撮ったのに・・・(涙)。

後悔は
先に立たず
覆水もまた
盆には返らず、
定まり事と
あきらめて、
引き抜きの様子は
こちらの記事で
御覧戴くとして

http://seijuro5th.blog113.fc2.com/blog-entry-30.html
http://seijuro5th.blog113.fc2.com/blog-entry-380.html
http://seijuro5th.blog113.fc2.com/blog-entry-381.html

折角(?)なので
それではその
どうでもいいのに
撮り溜めました
写真の数々、
“清十郎旅日記”(英大夫(R))で
一気に
御披露と
参りましょう。

豊松清十郎

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[2014/03/31 11:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
清十郎旅日記「春巡業3・自分の事はの巻」
春めいた
とは言え
三寒四温、
まだ肌寒い日も
ある中
おいで下さった
各地の皆様、
本当にありがとう
御座いました。

今回戴いた鷺娘、
10分の短い
出番の中で
「かぶせ」と
「ぶっかえり」
都合二回も
引き抜きを致します。

お客様にも
喜んで戴けて
とっても効果的な
この引き抜きですが、
準備の為に
縫う作業(ダメと申します)、
これに毎日1時間。

勿論
手の早い人なら
きっと
半分の時間で
ちゃっちゃと済ませて
仕舞うのでしょうが、
不器用な上に
そそっかしい私が
焦ってやれば、
毎日の舞台が
大混乱必至。

今は丁度
お昼どき、
にこやかに
出かけて行く
みんなの姿を
指を咥えて
見送りながら、
チクチク、チクチクと
針を動かします。

手間がかかる
とは言いながら
舞踊物ではこの引き抜き、
これも一つの
ハイライト。

苦労した甲斐は
十分にある、
という物ですが、
辛いのが
登場するや否や
直ぐに引き抜く
役どころ。

戻り橋の悪鬼など
登場してから
一分持たず。
お客様には
分かって戴けたのだろうか
と、ダメをしながら
ため息が漏れます。

歌舞伎や舞踊の
世界なら
この準備は
衣裳方のお仕事。
羨ましい気も致しますが、
やっぱり何でも
自分の事は
自分でやらねば
ねぇ。

豊松清十郎

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[2014/03/30 15:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
清十郎旅日記「春巡業2・もっけの幸いの巻」
今年度から始まった
文楽人形でのお出迎えは、
お蔭様で大好評。

各公演地で
携帯、スマホを持った
お客様に
取り囲まれての
撮影大会。

なかなか顔を
出す機会の無い
若手にとっても、
覚えて戴く
良いチャンス、
和やかな雰囲気を
写真でお伝え
出来ないのが
残念です。

人形陣の配役は
昨年秋と
全く変わらず。

珍しい事ですが
何をするにも
時間が掛かり
じっくり取組みたい
私には
もっけの幸い
好都合。

「ひらかな盛衰記」
のおよしでは、
権四朗役の
玉也さんの
息も掴めて、
ようやく少し
自分の遣いを離れ
母の気持ちに
浸る事が出来ました。

鷺娘も秋よりは
間取りも決まり
大きく派手に
遣えた・・・ように
思います。

この所数か月の
本公演の舞台で
感じる所のあった、
これからの
基となるべき
大切な物を
形にあらわし、
その事をまた
繰り返し繰り返し
体にしっかりと
沁み込ませる
という時間が
たっぷりと
持てたのも
巡業の有り難さ。

千秋楽のその日まで
明日につながる
お土産どっさり、
思う存分
勉強させて戴きました。

豊松清十郎

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[2014/03/29 15:30] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
清十郎旅日記「春巡業1・始まりはグスンの巻」
「暑さ寒さも彼岸まで」
とは良く言ったもの。
春分の日を境に
グングンと
気温も上がり、
いい陽気になって
参りました。

杉花粉や
PM2.5などの
無粋な情報に
代わって
全国各地の
桜だよりが
楽しみな季節。

そんな中私は
2年振りの
春巡業を終え
只今しっかり
充電中。

今回の旅公演は
打ち日こそ
13日間と
やや少なめながら、
愛知の2ヶ所を皮切りに、
東京からは
九州へ。
広島、倉敷
尼崎、
地元へ帰ると
思う間もなくまた
宮崎。
翌日再び
東京へトンボ帰りの
その後は
津、金沢と回って最後は
越谷で
楽日を迎えるという
ハードな行程。

三回の空の旅で
マイルもたっぷり
溜まりました。

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福岡へは

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スターフライヤーで

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宮崎へは

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全日空で

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空行け!九州

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そして宮崎から

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再び全日空で!


こんな時皆様に
「毎日全国を
回られて
大変ですね」
とお言葉を掛けて
いただくと、
「ええ、まぁ・・・
仕事ですから・・・」
などとそれらしく
お答えはする物の、
本音を申せば
日本全国の
街をめぐって
その土地ならではの
旨い物に出会い、
子供の頃から
大好きな
乗り物には
乗り放題、
その上(そのうえ?)
舞台にも立たせて
いただいて、
お金まで戴ける
というまさに
極楽の世界。

「この旅が
いつまでも
続けばいいのに」
と思いますが、
その分カミさんには
苦労を掛けます。
イヤイヤ
“亭主元気で留守がいい”
と申します。

「このままずっと
帰ってこなければ
いいのに」
と敵さんにも
思われているかも(グスン)。

豊松清十郎

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[2014/03/28 16:22] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
五年目の春
先日も少し
触れましたが
これまで皆様に
可愛がって戴いた
清十郎ブログ、
お蔭様で
始まってから
丸四年。
そしてこの春
めでたく
五年目を
迎える事と
なりました。

特段の覚悟も無く
お勧めを
戴くままに
何となく始めた
このブログ、
正直な所
ここまで続くとは
全く思って
おりませんでした。

開始から4年経った
今になっても
これという
覚悟も生まれず、
足の向くまま(?)
気の向くままに
ゆるく、ゆるーく
続けてきた
勝手気ままな
このブログに
お付き合い戴き
感謝の気持ちで
いっぱいです。

折に触れ
昔の記事を読み返すと、
表に現れた
文章の陰に、
その時書いた事
書けなかった事、
戴いたお役、
楽屋や家庭での
出来事など、
様々な事が
甦って参ります。

書いたその時には
芸の確信を
掴んだ様な気で、
えらそうに滔々と
書き連ねた事が
今読むと全くの
的外れだった、
という事も
再三再四に亘ります。

その中で僅かでも
ここまでの自分の
成長を確かめる、
その物差しにも
なっております。

皆様に文楽の舞台を
もっと親しんで戴く為に
何かのお役に立てれば、
というのがこのブログの
目指している所。

しかしながらも折々に
調子に乗って長々と、
独りよがりのたわ言で
お目を汚すという事が
あるかとは思いますが、
どうぞ
御容赦下さいませ。

「ブログ見てますよ」
と笑顔でお声を
掛けて下さる
皆様のお顔を
思い浮かべながら
それでも飽くまで
勝手気儘に、
のんびりゆるーく
続けさせて戴きます。

皆様どうかこの後も、
気楽に立ち寄り
御覧の程を
宜しくお願い
申しあげます。

豊松清十郎

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[2014/03/27 10:40] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
2月公演御礼6「進むべき道を」
最後に前回
12月公演で
御紹介した、
国立劇場の
雀たち。

あの子はいったい
どうなった?
と、気になる方も
多いのでは?
どうかご心配なく。

寒空の中でも
元気どころか
更にその数を
増した様で、
丸々と健やかに
肥え太り、
あちらの生垣
こちらの木と
勝手気ままに
居場所を
変えながら、
変わらず賑やかに
囀っておりました。

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このぉー木、何の木

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スズメの木!

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まあーどの子もふっくら

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丸々と

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細い枝にも

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スズ(メ)なりに

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また5月に会いましょう


ここで一句。
「寒すずめ
脂がのって
うまそうな」
お粗末。
(NHK俳句にも
御出演の
玉也宗匠に
怒られそう!)

これから先
進むべき道を
指し示すしるべともなる
大切な事に、
たくさん
気付かせて戴いた
この公演。

私にとっては
ソチ五輪にも勝る
金メダル。
この芽がやがては
結果に繋がる様
心を込めて
取り組んで参ります。

住師匠の
引退という
大きな報も告げられた
2月の公演。
皆様今後とも
文楽を、どうぞ宜しく
お願い申しあげます。

豊松清十郎

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[2014/03/26 11:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
2月公演御礼5「出て来る度に」
話が長く
なりましたが、
今回遣った
お染さん、
お名残りに
ファッションショー
と参りましょう。

さすがは
船場大店のお嬢様。
出て来る度に
衣裳が
変わります。

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衣装は変わっても

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かしらは同じ物です

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まずこちらが油屋のお着物

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この友禅は野崎村でもお馴染みですね

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黒を基調にちょっとシックな質店のお染

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牡丹に蝶があざやかです

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この子には悲しい腹帯が

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そしてこちらが蔵前

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お七、お三輪でも御存じ、段鹿子の模様です


お染が襟に
掛けているのは
通称「エリ袈裟」
と言いまして、
髪の油が襟に
付かない様に
被せた物。

本来
子供の為の物でしょう。
鈴が付いていて
可愛らしい
音がします。

こちらも三場とも
違うデザインの物を
使っています。

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こちらが襟袈裟

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油店

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質店

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蔵前です

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髪の飾りも

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素敵でしょう

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見る角度で

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表情も変わりますね

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それでは皆様

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ご機嫌よう


豊松清十郎

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[2014/03/25 20:10] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
2月公演御礼4「当たり前の事を」
今の私にとって
「当たり前の事を
当たり前にやる」
というのが
当面の目標。

人形が
左右を見る、
上を向く、下を向く、
笑う、恥じらう、
泣き沈む、
それがその様に見える様に。
ただそれだけ。

何十年もこの道に
携わってきた者としては、
何とも低い
志ですが、
まずそこを
クリアせねば
何事も始まらない。

その為の
道具となるのが、
人形を操る技術。

その技術の面でも
今回は様々に
感じる所がありました。
とは言っても
掴んだ傍から
直ぐに忘れる
鳥あたま。

これだ!
と思って三歩進めば
ああ無常
この世の名残
と消えて行きます。

でもそれで良し。
手伝いの時にも
覚えのある事。

何回も、
何回も
繰り返して、
体が覚えれば
しめた物。

「掴んで忘れて
身に付ける」。
忘れる事を怖がらず、
心は永遠の
二十代。
残された時は
短くとも、
青臭く、泥臭く
参ります。

豊松清十郎

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[2014/03/25 11:05] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
2月公演御礼3「目を逸らさずに」
さてこの2月公演、
私は第2部の
お染を勤めさせて戴きました。

いつもなら
チョイと出て
直ぐに引っ込む、
お気楽な
ポジションで
やらさせて
戴いている
この私が、
舞台の真中で
2時間半
ほぼ出ずっぱり。

肉体的な疲れは
さほどとも
感じませんが、
一度舞台を降りても
ホッとひと休み
と寛ぐ訳にはいかず。
気持ちを切らずに
テンションを保つのが
ひと苦労。

毎公演長丁場、
しかも昼夜
ふた役を、
涼しい顔で
当たり前の様に
こなしている
先輩、師匠方の
凄さと御苦労が、
僅かながらも
分かった様に
感じました。

今回お染を遣う
毎日の舞台で、
これまでずっと
自分の中で
何とかしなければ
と思っていた
幾つかの課題に
それを解く為の
大きなヒントを貰いました。

人形の構えや
感情の込め方など
ごく基本的な事だけに、
そこを越えねば
行く道が無いと
分かっていても
答えが見つからず、
いつかは、
いつかはと
迷いながらも
避けていた事。

今回その事に
正面から取り組む事が
出来ました。

ここまで様々
自分なりに
悩み、考え、
試してきた事も
今回のきっかけに
繋がっている
のかも知れません。

結果は
出るのか出ないのか、
まだどうにも
分かりませんが、
目を逸らさずに
進むべき道を進んでいる、
というこの感じは
舞台の迷いを
消してくれます。

豊松清十郎

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[2014/03/24 19:10] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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