来た!見た!乗った!「文楽船の船上から・その3」
やがて前方に奇妙な物が。
まさかあれは、信号?
そう大川を目前に
ここは水位を調節する為に
作られた閘門(こうもん)。

信号あり
川の上にも信号あり

閘門です
東横堀川の閘門です

二つの水門で川を仕切り、
水の抜き差しで
水面の高さを変えます。

待ちます
船を寄せて待ちます

大仕掛け
なかなかの大仕掛け

でも今日は潮の加減か
然程に変わりは・・・
昔々パリ公演で乗った
サンマルタン運河の船は、
セーヌ川を前にして
ドドーンと3m以上も
下がったのに。
ちょっぴり
拍子抜けでした。

待つ間に
待つ間にこんなパフォーマンスも

さあ出発
さあ出発です

信号が青に変わり
船が進むと目の前には
広々とした大川が。

大川に

出ました
大川に出ました

日もようやく西に傾き、
川面を渡る風も
心なしか涼やか。

たくさんの船
岸にはもうたくさんの船が

船渡御を目前に
逸る心を押さえて、
船は一旦着岸。
ここで英気を養う
お弁当タイム。

お弁当タイム
お待ちかねのお弁当タイム

してその献立は、と
包みほどぉけば(チチン)
こは如何に、
すし萬の
鱧の押し寿司に
小鯛雀寿司とな!
こりゃありがたい。

美味しそう
美味しそう(旨かったです)

文楽船の大スポンサー
塩昆布の老舗
神宗の尾嵜社長の
心尽くし。
いっただきまーす。

こりゃうまい
こりゃうまい

暫時

休憩
暫時休憩

豊松清十郎

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[2012/07/31 16:00] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
来た!見た!乗った!「文楽船の船上から・その2」
お隣には落語船。

文楽と

落語船と
この先もずっと文楽と
この落語船とは
仲良うお頼もうします


出発から帰着まで
付かず離れず
お供致します。

六代目桂文枝襲名で
湧き立つ上方落語界。
文枝会長には
今回文楽に
様々なエールを頂戴しました。

大阪の生んだ
落語と文楽。
これからもこの船渡御の様に、
共に手を携えて進んで行けたら
と心から願っています。

ここで「合邦」の舞台を終え
駆けつけた咲大夫師匠、
清五郎君も合流。

落語船からは
桂ざこば師匠が加わり、
三番叟人形と共に
賑やかに鏡割り。
(この辺りの様子、リンクしている
文楽いこ会のブログにも
たっぷり画像が御座いますよ)
大阪締めで気合いを入れて
さあ出港です。

水野理事の御挨拶
文楽劇場、水野理事の御挨拶

船を見送る人波の中に
おや、あれは
勘十郎兄さん。
三部の舞台を控えて
駆けつけて下さいました。
そういえば戎さんの時にも
来てくれた筈。
祭り好きの兄さん、
へへ、羨ましいでしょう。

あれは勘十郎さん
おんや? あれは勘十郎さん!

船は道頓堀を東へ。
川沿いのボードウォークには
平日ながらたくさんの人。
両岸にそびえるビルの窓からも
手を振る人達に応えていると、
気分はまさしく千両役者。
いやぁ堪えられませんなぁ。

太左衛門橋、
相合橋、
日本橋と橋をくぐるその度に、
まるで魔法の様に姿を現し、
紙テープを投げ手を振って
声援を送って下さる嬉しいお客様も。
(N田さん、毎年有難うございます!)

下大和橋を過ぎて行き当たると、
船は90度向きを変えて
東横堀川を北へと進みます。
頭の上には阪神高速。
日差しを遮り暑さも緩み
人波もようやく途絶えて、
ちょっとホッコリ。

頭上は高速
頭上は高速
東横堀に入って参りました


早速
船に積み込まれた
缶○ールをプシュー。
暫くはリバークルーズを
楽しむ人形陣に引き換え、
宗助、団吾のお二人は
片時も三味線を離さず。
三番叟のメリヤスが
川の上に鳴り響きます。
三味線弾きの悲しい性(?)
でしょうか。
軽快なメリヤスに乗って
船は更に北へ北へ。

幾つもの橋を

くぐります
幾つもの橋をくぐります

この辺りの橋は水面に近く、
橋桁に手が届きそう。
「床下がりまーす」
の声と共に船の床が
ググーッと下がる。
オオーッ、ハイテクやなぁ。
祭り気分と一杯機嫌で
ホケホケしている我々に
「アタマ気ぃつけて下さいね!」
と乗組員の声。
スンマセン。

これは危ない
これは危ない

橋の上にN田さん
気い付けな
(おや、橋の上にN田さんのお姿が)


豊松清十郎

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[2012/07/31 09:25] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
来た!見た!乗った!「文楽船の船上から・その1」
皆様、いよいよ日本全国に
暑い暑い夏がやって参りました!
日本の夏、と言えば浪花の夏。
浪花の夏、と言えば天神祭。
天神祭、と言えば船渡御。
そして船渡御、と言えば
これはもう
文楽船。
(ちょっと無理がありますが)

その大阪名物文楽船に、
今年は不肖私、清十郎が
乗り込む事と相成りました。

思い返せば1月10日、
あの戎橋の袂から
かの宝恵駕篭の行列に
参列したのも今年の事。
浪速っ子の憧れ、
大阪のシンボル、
天神祭とえべっさんに
年を跨がず参加するとは、
正にこれこそ
満願成就!
グランドスラムの壮挙達成!
と、一人勝手に盛り上がり、
気が付けば手にはカメラが。

折角ですので
船渡御(ふなとぎょ)に向かう
文楽船の様子を
ちょっとばかり
御紹介致しましょう。

浴衣は

どうぞご自由に
浴衣はどうぞご自由に

盛り上がって
参りました
盛り上がって参りました

揃いの浴衣に着替えて
文楽劇場を出発し、
道頓堀に掛かる太左衛門橋
に着いたのは
午後3時半。

太左衛門橋から
太左衛門橋から
川を見下ろす
悟空と一人


先ずはここから
戎橋まで
孫悟空を持ってお練り。
いやいや暑い暑い。
堪らぬ暑さと言いながら
やっぱり天神祭は
こうでなくては。

道頓堀を

歩いて
道頓堀を歩いて

突然現れた孫悟空に
観光客の皆さんも(足遣いが渓くんです)
「あれは何だ」と遠くから
見守るばかりで
近寄らず。
ちょっと刺激が
強すぎましたか。

戎橋から

船着き場へ
戎橋から船着き場へ

戎橋の船着き場には
もう文楽船が待っています。
タグボートに引かれ
川面を漂うイカダだった
昔を思えば
この船も
随分立派になった物です。

すっかり

立派になって
すっかり立派になって

素敵なボードウォークに
素敵なボードウォークになりました

道頓堀もここ数年で
すっかり様を変え、
そぞろ歩きの楽しい
気持ちの良い川辺に
生まれ変わりました。

豊松清十郎

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[2012/07/30 18:45] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
夏休み公演賑わしく始まっております「こりゃいい金儲けに」
生まれた発想に肉付けするのは
兄さんの体に沁み込んだ
文楽の舞台。

初演の時の河太郎は
私が遣わせて貰いましたが、
お稽古の時
「おや、ここは弥次喜多?
ふむふむ、こちらは雪コン、
こっちはどぜうだな」
とそれぞれの場面が
目の前に浮かんできます。

ハスの葉
ハスの葉(手の出演は床世話の氏家クンでした)

基本になるあらすじから
身振りを決めて行くのではなく、
場面場面の動きから
物語がふくらんでいく、
これも人形遣いならではの
逆転の発想でしょうか。
尤もここの所は
勘十郎さんに
確かめてはいないのですが・・・
ま、当たらずとも遠からじ、
という所ですよね、兄さん。

今回の演出も
勘十郎さんが
担当されていますが、
お稽古の前にこんな物が、
出演者、スタッフに配られました。
何と黒澤明もビックリの
絵コンテ。

6枚あります
6枚あります

1枚に9コマ
1枚に9コマ

6枚にわたってこと細かに
書かれて(描かれて?)いますが、
とにかく絵入りなので分かりやすい!
一目見ただけで今すぐ
舞台に立てそうです。

あんな場面
あんな場面

こんな場面
こんな場面が

なるほど
なるほど!こりゃ

わかりやすい
わかりやすい!

遣う人間が書いているので、
当然ながら場割も的確。
どんな新作にも
こんなコンテを是非、
と思わずにはいられません。

こんな所も指定
こんな所も指定が

実用的な面も然る事ながら、
見事なのは
その出来映え。
勘十郎ファンならずとも
手元に置きたくなるのでは?
色を付けて印刷して
売店においたら、
こりゃいい金儲けに・・・
失礼しました。

カワイイ
何と言ってもカワイイ

売れまっせ
こりゃ売れまっせ(しつこい!)

幼稚園の小さな舞台から
今回は文楽劇場へ。
水中の河太郎を見せるなどの
舞台の仕掛けは初演sonoままに、
更に工夫を加えて御覧戴きます。

少し柔らかみも出したいと
コン平クンの恋人、
はつねちゃんも新たに加わりました。
狩人が着物を脱ぐ所、
今回はフ○○シまで。
あんなんちびっ子は
好きですからねぇ。

はつねコン平
はつねコン平遠見の切り出し

仲睦まじく
仲睦まじく

長いまつげ
はつねは長いまつげがポイントです

アクション路線(?)の
西遊記に対して、
こちらはグッとメルヘンチック。
この先きっと親子劇場の定番となり、
繰り返し上演される事と思います。

ただちょっと物足りないのは
25分という上演時間。
せめて40分あれば
一本でもいけるのですが。
かと言って変に長くすると
間延びして
バランスが崩れるし・・・

いっそ登場人物(?)の
普段の生活に焦点を当て、
「はつねコン平狐の道行」
「河太郎住家」
なぞという
スピンオフは如何でしょう。
再演の度に長くなって、
二十年後には3時間の
通し上演、なんてね。

1部1部と言いましたが、
2部名作劇場は
「合邦」と
「伊勢音頭」で
文楽の醍醐味をじっくりと。

3部は御存じ
「曽根崎心中」。
簑助勘十郎の師弟競演を
お勤め帰りにも御覧戴ける
18時半から上演致します。

三部其々に趣を変え、
幅広い層のお客様に
見て戴きたい
夏休み特別公演は
8月7日まで上演中。

いよいよ本格的に
暑くなりそうな気配ですが、
皆様のお越しを
心から
お待ち申し上げます。

豊松清十郎

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[2012/07/25 10:30] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
夏休み公演賑わしく始まっております「無いなら作ってしまえ」
夏休み公演のお勧め、目玉は
と言えばやっぱり1部。
(私が出演しておりますし・・・ね)

その1部で西遊記と共に上演される
「鈴の音」は
勘十郎さんの作、演出。

河太郎
河太郎

縮緬張り
縮緬張りです

足には水かき
足には水かきが

今を去る事三十年以前、
御自身のお子さん達(もちろん簑次も)が
幼稚園に通い出すと、
是非園児達に文楽を
と先生方から申し出が。
しかし文楽には
子供に見せる芝居が無い。

せめて小学生になら、
「鳴門」や
「五条橋」辺りでも
何とか見て貰えるけど、
相手は幼稚園児。
集中の続くのは良くても
せいぜい十分間。
ちょっと静かになれば
たちまち騒ぎ出す。

ウーン、ウーンと考えあぐねた末、
「無いなら作ってしまえ」と
生み出されたのが、
「ひょうたん池の大鯰」。
釣りに出かけた権兵衛さん、
昼飯を食べかけた所で
竿に掛かったのは、
池の主の大鯰。
あべこべに池に
引きずり込まれそうになる大格闘の末、
糸が切れて勝負は引き分け
と言うお話ですが、
子供たちは大喜び。

池の鯉?
池の鯉・・・かな?

評判が良くてその後
あちこちで上演されました。
それではもう少し
お芝居らしい物をもう一本、
という事で生み出されたのが
今回上演の
「鈴の音」。

作曲は清介さん。
この二人のコンビで他に
「桜物語」や
「端模様夢路門松」(つめもようゆめじのかどまつ)
という作品も上演されています。

狩人クン
狩人クン(名前ないんかい!)

大切な葉っぱ
この葉っぱがとっても大切

「鈴の音」の発想の原点は
「ありもの」。
予算の限られた催し、
人形を作るお金など
とてもとてもありません。

今手元にある物で
お芝居を考える、
これが原点。

鈴です
鈴です

勘十郎家の倉庫にあった
狐、河童、権兵衛の
三体の人形から
紡ぎだされた物語、とは
こりゃまあ「芝浜」「鰍沢」
落語の三題噺の様ですが、
「何を書いても良い、では
かえって書きにくい。
ギリギリの枠の中で作る方が
話が生まれやすいねん」
とは兄さんのお言葉でした。

豊松清十郎

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[2012/07/24 20:30] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
夏休み公演賑わしく始まっております「その前にこんなことやりました2」
我々は
孫悟空、助国、小巻の
3体の人形に子猿たち。
汗だくになって、
お客様を手招き。

始まりますよ
始まりますよ

大夫さんは
チラシを手に
声を嗄らしてPR。
三味線弾きは息を揃え、
三番叟から始まって
野崎、悟空に蝶の道行と
担当するのはBGM。
「ああ、いい腕固めや」
と強がりを言いながら、
とうとう最後まで
休む事無く弾き続けました。

腕固めの始まり始まりぃ
腕固めの始まり始まりぃ

そろそろラッシュも始まる時間。
「誰も寄ってくれなかったら
どうしょぉ」と
それが一番の心配事でしたが、
幕を開ければ
御年配の御婦人から、
子供連れのお母様、
仲睦まじい恋人達、
学校帰りの女子高生、
嬉しい事には
帰宅を急ぐ
サラリーマンのお父様方まで、
幅広い年齢層の方々が、
三味線の音を耳に留め
足を止めて下さいました。

こんなに集まって下さいました
こんなに集まって下さいました

始めは
遠巻きに見ていた皆さんも
やがてググッと近付いて、
やがて人形の周りには
大きな人の輪が。

お子さん連れには
孫悟空、
女性の方には
助国、小巻と
人形達のセレクトも
図らず首尾良くいきまして、
気が付けば
あっという間の
一時間でした。

文楽ファンにお集まり戴く
いつもの催しと違い、
文楽を御存じない方が
大半のこの日の会場。
いわば
文楽ブランドが
通用しないその中で
これだけの方が
立ち止まって下さった。
その事で我々も
文楽の持っている魅力、
という物に改めて
自信を深める事が出来ました。

またそれだけに
その魅力を
最大限引き出せるよう、
より一層舞台に励まねば
と思わせて戴きました。

床も手すりも無いイベント。
手作り感満載ですが、
大夫さんに直接質問、
人形に肩を抱かれて
記念撮影など、
私達と身近に触れ合って
文楽を肌で感じて戴ける
こんな気軽な催しを、
文楽劇場、協会と手を携えて
これからもどんどん
企画して参ります。
皆様次回を
どうぞお楽しみに。

豊松清十郎

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[2012/07/23 22:30] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
夏休み公演賑わしく始まっております「その前にこんなことやりました1」
17日には待望の梅雨明け。
さあこれで本格的な夏到来!
と思いの他、
夏らしいお天気は
ほんの数日。

梅雨明け十日の言葉とは裏腹に
どんより曇ってむしむしと。
東京では蝉も鳴かない
五月の気温、
いつまで経っても不順です。

しかし
大阪では今が
夏のお祭り真っ盛り。

高津さんのお祭り1

高津さんのお祭り2
この日は高津さんの
お祭りに出会いました


劇場に通う道すがら
子供達の叩く太鼓の音が
元気に町中に響き渡ると、
今年も夏がやって来た!
と心もウキウキして参ります。

劇場の前で一休み
劇場の前で一休み

子供達は元気です
子供達は元気です

子供達が待ちに待った夏休み、
その夏休みの始まった21日
時を同じくして
文楽大阪公演も
開幕致しました。

普段の公演では
あまりお目に掛かれない
大勢のちびっ子たちが、
地下鉄の階段を
元気に駆け上がっていく姿。

そんな子供たちを眺めながら
劇場に通うのも、
夏公演毎年の楽しみです。

さて開幕に先立つ19日、
夏休み公演を盛り上げんものと
JR大阪駅へ行って参りました。

メンバーは
大夫4名、
三味線5名
人形12名の
総勢21名。

会場は
大阪駅中央コンコースの
フリースペース。

ワゴンタクシーに人と道具を
詰め込めるだけ詰め込んで、
劇場から大阪駅へ。

さあ出発
さあ出発だ

車を待たせる所も無く
時間も迫っている為、
到着すると
足早に
会場へと急ぎます。

急げや急げ
急げや急げ

幸助君、
一輔君などは
たった今
蝶道の稽古を終えたばかり。
息つく暇もありません。

時間が無い
時間が無い!

気分はもう
ゲリラライブに臨む
ヒロミ・ゴー。

こんな所で
こんな所でやりました

構内整理の責任者の方に
「はい、そこから横にはみ出さないっ、
前は点字ブロックの所までっ !
何回も説明したでしょう」
と怒られながら

打ち合わせ
慌ただしく打ち合わせ

時計を見れば
5時!
イベントの始まりです。

急いで急いで
さあ急いで急いで

豊松清十郎

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[2012/07/23 10:40] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
双子の悟空「すまんじゃったのぉ」
復活上演が決まって
かしらを頼まれた大江さん、
早速近くの動物園へ
スケッチに出掛けました。
猿山の前で筆を走らせ
ニホンザルの様々な表情を
一つも漏らさず描き止める。

しかしどれほど粘っても
手に入らぬのが怒り顔。
飼われる事に慣れ切った
猿山のおサルさん達は
なかなか怒ってくれません。

正面から
正面から見比べてください

辺りを見回すと
飼育員の姿は無し。
そっと小石を拾い上げ
群れに向かって投げ入れると
石は見事に大当たり。
歯をむき出して威嚇する
猿の表情を
思う存分画帖に収め、
やっと満足して
家路に着かれたとか。
「もう時効でしょうから」
と村尾さんが
こっそり教えてくれました。

左から
左からも見比べてください

いつお会いしても穏やかで、
若い者にも優しい言葉を
掛けて下さった大江さんに、
そんな逸話があったとは。
帰りがけにサル達に向かい、
「すまんじゃったのぉ」
と何度も頭を下げる
大江さんの姿が
目に浮かびます。
仕事一途の師匠らしい
微笑ましいエピソードです。

右から
右からもどうぞ

「えっ宙乗りの連雀テスト?
ハイハイ、
参ります参ります」

まだお話ししたい事
いっぱい
残っていたのに・・・
もうお時間となりました。
それでは皆様劇場で。

豊松清十郎

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[2012/07/19 10:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
双子の悟空「ワイルドだぜぇ」
梅雨前線も最後の一暴れ。
猛威を振るい西日本各地に
大変な被害をもたらしました。

しかし梅雨明けも程遠からず。
また今年もあの暑い暑い夏が
やって参ります。

夏、と言えば夏休み。
(生ビールと言う声もありますが)
夏休み、と言えば文楽。
(ちょっと無理もありますが)
私の
悟空デビューも刻々と
近付いて参りました。

という訳で本日は
目前に迫った
夏休み公演
「西遊記」に登場する
孫悟空のかしらについて
文楽劇場技術室の
村尾愉さんにお聞きしました。

006.JPG
村尾さん
大江師最後の弟子
村尾さんです


今回のお芝居で御覧戴く
孫悟空に用いるかしらは、
大江巳之助さんの作。
昭和56年、六十年振りに
この狂言を復活上演する時、
猪八戒、沙悟淨と共に
製作されました。

顔の表面は縮緬張り。
通常の胡粉塗りとは
質感が大きく異なります。

縮緬張りのかしらと言えば
先ず浮かぶのは「景清」。
日向島に流されて幾星霜、
厳しい風雨に晒された肌触りを
見事に表現しています。

他に用いるのは金太郎、
八戒、沙悟淨など
この世の物とは思えぬ
超人的な役のかしらに
ピッタリはまる技法です。

張っているのは狐の毛。
これもあれこれ吟味して、
狐の毛に決まったのか、
と思いのほか、
猿の毛を探しまわり
手を尽くしても手に入らず、
仕方なく狐となったのだとか。

考えてみればキツネもイヌ科。
犬猿の仲と言われますが、
孫悟空のかしらでは
犬と猿とが喧嘩もせずに
仲良く同居しております。

眼に入れるのは
金色の玉眼。
いわゆるガラス玉です。
寄り目と尻目(左右を見る動き)
が効きます。

金色の牙
金色の牙が鋭いですね

口を開けるとこれも金色の
鋭い牙が剥き出しに。
この口は上あごと下あごが
別々に動きますので、
上だけ使って威嚇するとか、
下だけ使っていじけるとか、
仕掛けの糸の取り回しで
なかなかに複雑多彩な
表情を出す事が出来ます。

尻目
尻目

尤も糸の仕掛けはあらかじめ
決めておかねばなりませんので、
舞台に出てから
思い付きで
変える訳にはいきませんが。

実はこのかしら、全く同じ物が
二つ御座います。
ケレンで見せる西遊記、
あちらと思えばまたこちら
悟空は舞台を八面六臂
縦横無尽に駆け回らねば
なりません。

実は双子
実は双子です

スピーディーに
テンポ良く見て戴く為、
宙乗りや早替わりも
スムーズに行くよう
二つ拵えました。

とは言いながら人の技、
全く同じには出来ません。
片方は猿らしくて野性的。
もう一方は人間臭くて擬人的。
なるほどなるほど、
こう並べて見比べると
確かに違う。

ワイルド?
ワイルドなお兄さん?

マイルド?
マイルドな弟?

こちらがワイルドで
こっちがマイルド。
いや、こいつが猿っぽくて
あいつが人間らしい・・・方・・・ かな?
ウーンやっぱり双子、
見分けるのは
至難の業でした。

豊松清十郎

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[2012/07/18 10:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
郡上大和に行ってきました「日本全国津々浦々の巻」
今回は
総勢5人の小班。
こんな僅かな人数でも
文楽という物を知って戴ける。
魅力の一端を感じて戴ける。
日本全国津々浦々、
お声が掛かれば何処へでも、
出掛けて行ってこの芸能に
触れて戴くこんな取り組み。
これから益々大切にと
肌で感じた夜でした。

宿舎に戻るとお馴染みの
大和の衆が手分けして、
我々もてなす宴の支度。

鮎も焼けて
鮎も焼けて参りました

遠火の強火
遠火の強火でじっくりと

贅沢ぜいたく
いやー贅沢ぜいたく

今日取れたての若アユや、
あじめドジョウに
ちちこの煮物、
郡上地味噌の鶏ちゃん焼きと
大和の味のオンパレード。
労働の後(?)の一杯は
やっぱり格別と、
夜の更けるまで盃を
酌み交わしておりました。

あじめドジョウ
あじめドジョウは清流にしか棲まない泥鰌
なかなかお目に掛かれません


鶏ちゃん
鶏ちゃんもいい塩梅

お疲れさまでした!
お疲れさまでした!

豊松清十郎

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[2012/07/17 20:00] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
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