皆様からのたくさんのメール、ありがとうございます。
このブログが始まって二ヶ月あまり、
どれだけの方に
お読み戴いているのか、
どんな風に感じられたか、
やはり気になります。

そこへ、このブログ宛に、送って下さったメール、
皆様の声、
それもたくさんに。
大変ありがたい思いです。
早速出向いて、直接お礼申し上げたい気分。
少なくとも、ご返事は書かなくては、
と盛り上がっていると、
tsubameさんから
「ひとつひとつご返事お書きすることも大事でしょうが、
それよりもブログ上で、お答えするほうが、
同じ思いのたくさんの方にも、お答えすることができるのでは」
とのお言葉。
なるほど、その方が私の思いを、
ブログを見て戴いているすべての方にも、
お伝えすることができる、
と納得。

という訳で、お一人ずつにお答えは出来ませんが、
皆様の声という形で、
ご紹介したいと思います。

「芝六は進化してました。」
最高に嬉しい、ほめ言葉、
ありがとうございます。

「いつか清十郎さんの徳兵衛を観たいです」
とのお言葉も。
玉男師匠は勿論、清十郎師匠(先代)も素晴しかったお役。
私もそれを目標に、立役の勉強をいたします。

「勘介さんご紹介ありがとうございます」
彼の出身地、神奈川県の藤野は、
勘緑君の地元。
毎年行われていた、大石神社の奉納文楽。
そこに、地元の子供たちとして出演していたのが、
小川卓也、今の勘介くんです。
その頃を、ご存知の方から、頂戴しました。
彼以外にも、折を見て若い人たちを、
取り上げていく積りです。
頭巾に隠れて、なかなか皆さんの、
目に触れる機会がありませんので。

「山の段は初めてでしたので、演出の面白さに
ドキドキ!ワクワク!本当に大道具さん
ご苦労様です。」
これも、なかなか御覧いただけない、
舞台や人形の仕掛けに加えて、
スタッフとして、裏側から私達を支えてくれる、
裏方さんたちもご紹介したいと思います。
彼らはある意味、我々以上に、
プロフェッショナルだと思います。

そして、ブログの中で、
夜の部の苦戦を訴えましたところ、
今流行のツイッターで、たくさんの方が、
呼びかけて下さいました。
そのお陰で千秋楽には、補助席も出る大入りに。
どれだけ、励みになりました事か。
ここで改めて、御礼申し上げます。
ありがとうございました。

ツイッターでは、玉也さんの写真が載ったことも、
話題になっていたようです。
おじさまの魅力か、
玉也さんのファンは多い、と聞いていましたので、
ダメのご紹介と共に、
写真でご登場願ったのですが、大正解でした。
してやったり、というところです。

これからも、ブログの中で皆様の声に、
お答え出来れば、と思います。
ただ、それが叶わぬ時でも、
みなさんのお声は、tsubameさんを通じて、
すべて私の耳に届いております。
取り上げてほしい人や物、
文楽のここが分からない、等々、
どんどん、発信して頂けたら幸いです。
皆さんと共に歩んでいく、
そんなブログに出来たら、幸せです。
どうぞ皆様、御贔屓に。

豊松清十郎

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[2010/04/28 23:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
自分なりに、実のある舞台にすることが出来ました。
四月公演も、千秋楽を迎えました。
お陰さまで、始めは芳しくなかった夜の部の入りも、
後半に入ると徐々に持ち直し、
楽日には補助席も出るほどに。
これも一重に皆様のおかげ、
心から御礼申し上げます。

振り返ると、あっという間の三週間でした。
今月から、公演中に休演日が無くなったのも、
そう感じさせるのかもしれません。
いやいやそれよりも、舞台の事で
無我夢中だったからでしょうか。

今回、役に対する意気込みどころか、
座った時の 形さえ儘ならず、
情けない愚痴から始まった芝六でした。
このままでは、何にも無しで終わってしまう。
せめて楽日までに、何かを掴みたい。
一つでも良いから、些細なことで良いから。
そんな思いで、舞台以外でも、
暇があると(たっぷりあります)、
人形を持っておりましたが、
続けて、長く、やらせて戴ける、本公演の有り難さ、
結果は兎も角(それではいけませんが)、
この先に繋がる物を、幾つか手に入れた気がします。
これから立役を遣う時の、土台になってくれるのでは、
と喜んでいます。
「エーッ、いまさら土台!?」と思われた方、
ごもっとも。
二十代、三十代、いやいや四十代でも、
脚光を浴びることは難しいけれど、
五十になって、「これから勉強!」
などと言っている、こんな私でも、生きて行ける場所。
つくづく、良い世界を選んだと思います。

このブログが始まって、実質初めての公演。
読んで戴いた皆様からの、
温かい励ましのお言葉も、とっても力になりました。
心から「ありがたい」という気持ちで、
千秋楽を迎えさせて戴いた事に、
感謝、感謝です。

GWを挟んで、東京公演。
今度は、初日迎えて、何も書けなくなる・・・という前に
役に対する思いなど、綴りたいと思います。

最後にもう一度。
簑助師匠の、顕彰記念として始まった、この公演、
自分なりに、実のある舞台に、
することが出来ました。
皆様、ありがとうございました。

豊松清十郎

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[2010/04/27 14:05] | なまけず一所懸命 | トラックバック(0) | page top
豊松清十郎さんの夏休み公演の配役が決まりました。
きのう「夏休み公演」の配役の発表があり、
清十郎さんは、第一部、第二部に、出演されます

第一部・親子劇場
「雪狐々姿湖<ゆきはこんこんすがたのみずうみ>」
猟師源左。

第二部・名作劇場
「夏祭浪花鑑」
団七女房お梶

tsubame

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[2010/04/23 23:58] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
あくまでも仮の予定です。はっきり言ってカリカリ「その2」なのです。
来春の地方公演の「仮の予定」が出ましたので、
お知らせします。
ただし、これは、まだまだ「仮の物」です。
あくまでも、仮であって、
はっきり言って、仮、仮、仮なのです。
仮ですので、もちろん、この先変更も、十分考えられます。
そこのところ、十二分にご承知おき願います。
では、何故、仮でありながら、あえて、発表するのか、
と言いますと、それはそれ、
優先的に、文楽観劇のスケジュールを組んでいただきたいと、
熱い思いからなのです。

豊松清十郎


【2011年春の地方公演・仮予定】

2月26日 (土)    姫路市文化センター
2月27日 (日)    鳥取市民会館
3月1日  (火)    宮崎県門川町総合文化会館
3月2日  (水)    大分市 いいちこ総合文化センター
3月4日  (金)    熊本県立劇場
3月5日  (土)    戸畑市民会館
3月6日  (日)    広島市中区 アステールプラザ
3月8日  (火)    彦根市 ひこね市文化プラザ
3月9日  (水)    豊橋市民文化会館
3月10日 (木)    大田区民プラザ
3月11日 (金)    埼玉県 越谷コミュニティーセンター
3月12日 (土)    西東京市 保谷こもれびホール
3月13日 (日)    宇都宮市文化会館
3月16日 (水)    山口県長門市 ルネッサながと
3月18日 (金)    尼崎市 アルカイックホール・オクト
3月19日 (土)    京都府立文化芸術会館
3月20日 (月)    和歌山県田辺市 紀南文化会館

4月現在17公演


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[2010/04/22 16:15] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(1) | page top
「妹背山婦女庭訓」トリビアその2・雛流し川の流れ編
回すと言えば(“「妹背山婦女庭訓」トリビアその1・苧環編”をご参照ください)、
山の段で、悲しい雛流しの場面。
箏のあしらいに乗って、吉野川の川面が、
こちらもクルクル回転して、
川の流れを表します。

川の流れその1
↑これが、あの吉野川の全景です。

古風な仕掛けですが、
いかにも芝居らしくて、風情があり、良い物です。
モーターで回っていると、思われる方が多いようですが、
実は大道具さんが、
手で回しているのです。

昔、朝日座で上演していた頃、
確かにモーターで回していましたが、
スィッチが入ると「ウィィーン」ともの凄い音。
ベアリングが悪いのか、ガラガラ、ゴロゴロ、興醒めでした。
今は、日によって人は変わりますが、
二人の大道具さんが、前後の仕掛けを担当。
狭い所でお客様に見えないように、身を屈めて回しています。

速すぎず、遅すぎず、流れからも情感が伝わって来る、あの速度。
どうやって保っているのか、聞いてみたら、
「浄瑠璃に合わせて、決めています」との話。
それでこそ!と嬉しくなりました。
前と後ろで、二人が息を合わせるのも、苦労だとか。

大道具さんに限らず、
照明さん、音響さんなど、たくさんのスタッフが、
皆さんの気付かぬ所で、誇りを持って見せてくれる、
プロの仕事。
その心意気は、我々以上かもしれません。
今日はひとつ、
川の流れにも、ふと目を向けてご覧になったら如何でしょう。

川の流れその2
↑舞台裏で、ひっそりと出番を待つ吉野川です。

川の流れその3
↑ここを持って、身を屈めながら回します。

川の流れその4
↑関西舞台、岡本君です。笑顔が素敵ですが、笑顔では回せません。

川の流れその5
↑ほれ、この通り、窮屈な姿勢で、一生懸命回します。

川水(なんと呼んだら良いのか)、普段は、舞台裏に格納してあります。
このハンドル持って回します。
今日の担当は、関西舞台、岡本君です。
本番では、こんな姿勢で回してます。
本当に、ご苦労様です。

豊松清十郎

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[2010/04/21 10:17] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(1) | page top
あくまでも仮の予定です。はっきり言って、カリカリです。
秋の地方公演の「仮の予定」が出ましたので、
お知らせします。
ただし、これは、まだまだ「仮の物」です。
あくまでも、仮であって、
はっきり言って、仮、仮なのです。
何といっても、まだ、
配役も分からないのですから。
いいえ、配役どころか、
開演時間や、昼夜2回か1回公演かなども、
まだまだ分かりません。
最終的な決定は、
10月でしたら、配役の出る6月頃だと思います。
ですから、この先変更も、十分考えられます。
なのに、意を決して、
フライング気味にお知らせするのは、
皆さんのこれからの文楽観劇の予定を立てる際の
目安にしていただきたい、
あるいは、
優先的にスケジュールを確保していただきたい、
そういう思いなのです。

豊松清十郎


【秋の地方公演・仮予定】

9月26日 (日)    河内長野市立文化会館 ラブリーホール
9月30日 (木)    金沢 石川県立音楽堂
10月2日 (土)    相模原市民会館
10月3日 (日)    府中の森芸術劇場
10月5日 (火)    倉敷市芸文館
10月7日 (木)    名古屋市芸術創造センター
10月8日 (金)    千葉市文化センター
10月9日 (土)    岡崎市せきれいホール
10月10日(日)    静岡市 グランシップ
10月11日(月祝)   桜木町 神奈川県立青少年センター
10月16日(土)    仙台市 電力ホール
10月17日(日)    山形県 庄内町文化創造館 響ホール

4月現在12公演の予定。

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[2010/04/20 09:03] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(1) | page top
「妹背山婦女庭訓」トリビアその1・苧環編
やっと、
本格的に春到来!
となる筈が、また冬の寒さに逆戻り。
関東では、四月半ばのこの時期に、雪景色とか。
避寒も兼ねて、
大阪へ文楽見物など如何でしょう?

前回、夜の部の入りが寂しい(これを幕内では「入りが薄い」と言います)
と書きましたら、
早速、何人かのお客様から、
「わたし一人でもお役に立てるのやったら、もう一回見に行きます」
という、有り難いお声を頂戴したと、
管理人のtsubameさんからお聞きしました。
確かに、日を追う毎に客席の入りが、濃く(そうは言いませんが)
なってきたのでは?
文楽を、温かく見守り支えて下さるお客様に、
心からの感謝の気持ちと共に、
今回、芝六という大役を頂いた私。
「立役は持ち慣れない」だの
「腰が据わらない」だの
泣き事を言わずに、
お客様に
「もう一回見てみたい」
と感じて戴ける舞台を目指して、
千秋楽まで励みます。

今日は、また、文楽トリビア(今や死語?)ネタを、少々。

今回のように通しでご覧戴くと、
幾つか物語のカギとなる小道具が出てきます。
昼の部なら、
久我之助、雛鳥の、儚い運命を暗示する、桜の枝。
そして夜の部は、
求女、お三輪、橘姫を、
文字通りに結ぶ、紅白の苧環。
姫と求女の裾に結ばれて、クルクルと回る苧環。
まるで本物の糸が、そこにあるかのようでしょう。
お二人とも、涼しい顔で遣われていますが、
あれが、実はなかなか(私なら、とっても)難しいのです。

苧環は、糸を巻いた所の、
一か所にだけ錘を付けてあります。
軽く回せばその勢いで、ミシンの弾み車のように、
スルスルと回りだす仕掛け。
確かに、普段はとっても綺麗に回ってくれます。
ところが意地悪な事に、
舞台だとガクガク、ガタガタと引っ掛かり、
一度止まろう物なら、うんともすんとも、動いてくれません。
お芝居はどんどん進んでいくし、
人形遣いは、冷汗三斗。
焦りの極みです。

苧環その1
↑これが苧環です。

この思いは、名人でも同じらしく、
桐竹紋十郎師匠、
ある時、回らぬ苧環に業を煮やして、
その頃内弟子の紋寿兄さんに、
「おいっ、紋寿、何とかせいっ!」
とおっしゃったそうです。
元々器用で、物作りもお好きな兄さん、
師匠の為と工夫を重ね、
糸巻きの中に、モーターと電池を仕込んだ、
電動式苧環を作り上げ、師匠の元へ。
スイッチ一つで、クルクル回る苧環に、師匠もご満悦の態。
所がある日、何が悪かったのか、
舞台で回そうとしたその瞬間、電気がビリビリ。
その日から、その苧環は見向きもされず。
「折角の苦労も、水の泡や」
と、兄さん、笑顔で、話して下さいました。

苧環その2
↑くるくるくるお客様もっとくる、持っているのは玉勢君。

苧環その3
↑玉勢君、こうして見ると子太郎とよく似てますねぇ。

苧環、折角なので、
子太郎の玉勢君に、持って貰いました。
良く回っているでしょう?

豊松清十郎

(つづきます)

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[2010/04/19 08:13] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
夜の部、とっても面白いのに、苦戦しております。
今年は随分長く楽しませてくれた桜も、
さすがに散り始め、早いもので、
公演も半ばに差しかかりました。
桜満開の中で、初日を迎えたこの公演、
久々の妹背山の通し上演でもあり、
「お客さまもさぞかし」
と関係者一同張り切って臨みましたが、
座席の埋まり方が少し・・・
特に夜の部が、苦戦しております。

さて皆さんは、
「ダメ」と云う言葉を、御存じでしょうか?
芝居の世界で「ダメ出し」というと、
稽古の時、演出家が、
役者、スタッフに向かって、
演出や演技について注意する事ですが、
文楽ではちょっと違います。

人形が舞台に出るまでに、
身に付ける衣装、
小道具などの準備をすることを、
「ダメ」、もしくは「ダメをする」
というのです。

刀を差す、頭巾をかぶせる、位だと簡単なのですが、
大変なのが、
お客様の目の前で衣装を変える為の、
引き抜きのダメです。
今回、そのダメを頑張っているのが、
鱶七実は金輪の五郎を遣う、
玉也さんです。

夜の部最後の、「金殿の段」。
橘姫への嫉妬に駆られたお三輪が、奥殿に駆け込みます。
そのお三輪を呼び止め、訳も言わずに刺し通す鱶七。
お三輪の血潮を、入鹿調伏の笛に注ぎかけると、
本来の金輪五郎の衣装に引き抜き、
不憫な娘に訳を語って聞かせる、
いわゆる物語になります。
ここまで、登場から五分足らず。
その僅か五分間の為にするダメに、
なんと小一時間も掛かります。
「出る前に、これで充分疲れるわ」
と、玉也さんの声。

織物の広袖、四天と云う衣装の上に、
着付けと長袴を着せて行く作業。
公演もここまで来ると、適当にしたくなる所ですが、
引き抜くまでに脱げてしまっては、
お芝居は台無し。
気を抜く訳にはいきません。
縫う所を間違って、鮮やかに引き抜けないと、
これまた大変。
ほとんど毎日、人形を作っている感覚です。
最後に豆絞りの手拭いを、ばい巻きと云う形にかぶせて、
ようやく完成。
これでやっと、一息つけます。

ダメ1
↑さて、ダメの始まりぃ、はじまりぃ

ダメ2
↑足元にあるこれらを重ね着させていきまーす

ダメ3
↑ではでは、いよいよでござる

ダメ4
↑まずは、かぁるくはおらせて

ダメ5
↑玉也さんの目が真剣に光ります

ダメ6
↑おお、玉彦君がお手伝いにはいりました

ダメ7
↑むむ、正面のはだかんぼーさんが気になりますが

ダメ8
↑きっと、器用でないとダメなんでしょうね

ダメ9
↑よーやくやっと、ダメが終了でーす

ダメ10
↑どうだい、おっとこまえだろ

私も、巡業で鷺娘を頂いた時には、
さっさと昼食に出かけるみんなを尻目に、
一人寂しく、引き抜きの袖を縫い、
白縮緬の着物を、
朱鷺色の衣装に被せて止めておりました。
気持ちは、よーく分かります。

これだけ注意を払い、時間を掛けて準備しても、
脱いでしまえば、ほんの一瞬。
瞬間に命を掛ける、花火師の感覚でしょうか。(大げさな)

皆さんに楽しんで頂く為、
豪快な鱶七の遣いは勿論、
こうして目に触れぬ所でも、苦心している玉也さん。
終演は九時、と少々遅くなりますが、見応えは十分。
昼の部に負けず劣らず、見どころも満載です。
玉也さんファンの方も、そうでない(?)方も、
是非是非、昼の部と合わせて、
夜の部もご覧戴けます様、
皆様のお越しを、心よりお待ち致しております。

豊松清十郎

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[2010/04/15 08:23] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(1) | page top
文楽の春の芽吹き、始まっています。
芝六、悪戦苦闘の毎日ですが、
こんなときこそ諦めず。
手応えを求めて、励んでおります。

さて、先日の勘介君に続いて、
もう一人フレッシュマンを御紹介します。
研修生の、大東悠二くんです。

大東君1
↑なんとなく愛嬌ありますね

大阪の方なら(そうでなくとも?)
ダイトウと読まれると思いますが、
これで、オオトウと読みます。
ついつい、黄桃を連想してしまいますが。
埼玉県は、狭山市の出身で、
昭和60年8月11日生まれですので、
おっと、やっぱり勘介と同じ、しし座ですね。

余談ですが、文楽の人形遣いには、
何故か、てんびん座が多いのです。
9月24日生の勘緑君から始まって、
紋臣、玉女、清五郎、亀次、などなど。
不肖この私もてんびん座、
昔は、作十郎師匠もそうでした。
これからは、
しし座が主流派となるのでしょうか。

閑話休題

大東君2
↑ぜい肉がないのか、やせているだけのか?

現在24歳。
大学には行きましたが、一年も通わず、
三年生の時に、一年間北海道の牧場で働き、
その時に研修生募集を知って、応募したという、
なかなかユニークな経歴の持ち主。
特技を聞いたら、
「牛の分娩の手伝い」と返ってきました。
これは人形には・・・
活かせませんか。
研修生ですので、卒業までもう一年。
来春、首尾良く入門した時は、十歳近くも年下の勘介君が、
兄さんと云う訳ですね。

彼の長所は、体力、足腰の強さと、バランスの良さ。
177センチと、文楽では長身ですが、
20分座ったままの足を持たせても、
震えもせず持ちこたえます。
高校時代、ボクシングをやっていたという経歴は、
伊達では無い様です。
けして素晴らしい勘の持ち主、
と云う訳ではありませんが、
正面から、粘り強く、とことん喰らいついてくる意気込みと姿勢は、
大いに楽しみ、買っています。
今年の一年は、これまでの研修室での授業から、
実戦経験ともいうべき楽屋実習が主体。
介錯などで怒られながら、
文楽の匂いを、
たっぷり体に沁み込ませて貰いたいものです。

大東君3
↑一応ファイティングポーズをとらせてみました

ほかにも、
三味線志望が二名、
大夫志望が一名、
それぞれに頑張っています。
研修の授業、仕組みなどについては、
また日を改めて。

玉英さん、玉松兄さんと、悲しみに沈んだ春先でしたが、
こうして春の芽吹きも、始まっています。
先輩、師匠方から受け継いだ芸を、共に学び、
そしてまた伝えて行く、新しい仲間たち。
二十年、三十年後、花咲く姿を楽しみに、
どうぞ温かくお見守り下さい。

豊松清十郎

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[2010/04/10 15:49] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(1) | page top
桐竹勘介君、15歳です。
四月公演の幕が開きました。
例年より肌寒く、桜の花もまだまだ楽しめそうな中での、
開幕となりました。

さて、初日を務め終えて、
「芝六についてのお話を」、
と来るはずですが、この舞台が・・・

猟師の姿も、次の着流しも、
人形は軽いのですが、
自分の構えがしっかりしていない為に、
腰が決まらず、
フワついてしまいます。

芝六の苦衷も、喜びも、子供たちへの愛情も、
表現するどころでは無いまま、
初日は終了。
これまでの舞台で、何をやってきたのやら。
地力の無さを、改めて思い知りました。
これで、芝六のお役がどうのこうのなどとは、
とてもとても。

と云う所で、残念ながら、
それは又いつの日か(機会あるやろか)
にいたしまして、
今日は春に相応しく、
ニューフェイスをご紹介いたします。

勘介君1
↑歯が白いですね

桐竹勘介君、15歳です。
本名は小川卓也、神奈川県の藤野町出身で、
7月26日生まれのしし座です。
2年ほど前から、楽屋を出入りしていて、
昨年秋に、正式に勘十郎さんに入門、
半年の見習い期間を経て、いよいよこの春、
勘介の名前を頂き、文楽デビューとなりました。

中学を卒業して、直ぐに舞台に立つのは、
簑紫郎君以来でしょうか。
楽屋の雰囲気に馴染むのも早く、
もうすっかり文楽の一員です。
中学では野球をやっていたので、色は真っ黒。
兄さんたちに用事を言いつけられ、
クルクル、キビキビと、動きまわっています。

勘介君2
↑やっぱり歯が白いですね

先日ご紹介した勘次郎君も、弟弟子が出来て、
うかうかとはしていられない様子です。
何といっても、この若さが魅力。
30年、40年後には、
かならず文楽を背負って立つ人形遣いに、
なってくれる事と、信じています。
皆さんのお目に触れるまでには、
まだ暫く時間がかかると思いますが、
どうぞ末永く御贔屓の程を、宜しくお願い致します。

勘介君3
↑杉坂屋の暖簾口で介錯に備えている所です

勿論、勿論私も、うかうかしていられません。
何か一つでも掴んで、この先の舞台にも役立つように、
そして何より、
お客様に楽しんで頂けるように、
千秋楽まで、精一杯勉強させて戴きます。

豊松清十郎

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[2010/04/04 17:23] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(1) | page top
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