豊松清十郎さんのスケジュール :下記以外の出演予定は こちら をご参照ください

■大阪・4月文楽公演:4月7日(土)〜30日(振休)・国立文楽劇場
第二部:「祇園祭礼信仰記」雪姫役で出演します。
■東京・5月文楽公演:5月12日(土)〜28日(月)
第一部:「八陣守護城」娘雛絹役で出演します。


上記以外の出演予定は、「豊松清十郎、相勤めまする。(清十郎の出演予定表)」まで。

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五月公演開幕です・其の三(紋十郎師匠がお持ちだった物)
そして追い出しは
「阿古屋琴責」
ここは勿論遊君阿古屋が
琴、三味線、胡弓の
三曲を奏でるのがハイライト。

歌舞伎では役者さん本人が
三曲すべてを弾きこなすのが、
女方の嗜みだそうですが、
流石にそれは文楽では。
しかし本物の演奏より
更に本物らしく御覧戴くのが
芸の力。

今回初役で挑む
勘十郎さん。
どんな役を遣っても
一味違う兄さんが、
左を遣う
一輔君と息を合わせて
どのような
阿古屋を見せてくれるのか。
我々も今から楽しみです。
派手やかな三曲の演奏に、
ハッピーエンドの幕切れ。
笑顔でお帰り戴ける事
疑いなしです。

さてここで
トリビアを一つ。
三曲を弾く役には、
特殊な「三曲の手」
という物を用います。
バチを持った「三味線手」
ツボを押さえる「左手」
琴爪の付いた「琴手」
この三つでワンセット。

勿論そう度々使う手では
ありませんので、
持っている人も
限られています。
めったに出ないその演奏、
今月は雛絹、阿古屋と
昼夜二回出て参ります。

私は
先代清十郎師匠の手、
勘十郎さんは
簑助師匠が
お持ちの手を使いますが、
元々は二組とも
紋十郎師匠がお持ちだった物。
師匠が亡くなられた時に
形見分けとして、
二人の弟子に伝えられた
という訳です。

三曲の手二揃い
三曲の手二揃い
右が簑助、
左が清十郎


今回私が使うのは
琴手だけ。
稽古しながらふと見ると、
どうも兄さんの手の方が
細身に見える。

これが琴手
これが琴手

こんな風に動きます
こんな風に動きます


確かにこの三曲の手、
清十郎師匠は阿古屋に
度々使われ、
簑助師匠は朝顔に
良く使われていた様に。
という訳で兄さんと相談し、
今回琴の手だけは
清十郎、簑助を
入れ替えて使っております。

こちらは簑助
こちらは簑助

こちらが清十郎
こちらが清十郎


でも写真を撮ってみると
どうにも区別が付きません。
まあそこは微妙な所、
気持ちの問題という事で。
正にこれがトリビア・・・ですかね。

並べてみても
二つの琴手並べてみても

違いが分かりません
やっぱり
違いが分かりません
因みに
左が清十郎
右が簑助です


夜の部は売れ行き良く
お陰様で平日も
ほぼ売り切れの状態ですが、
昼の部はまだお席に
余裕が御座います。

是非御来場賜ります様
座員一同皆様のお越しを
お待ち申し上げております。

豊松清十郎

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[2012/05/15 10:00] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
五月公演開幕です・其の二(お馴染の名作三本)
夜の部はお馴染の
名作三本。
まずは「傾城反魂香」
通称吃又(どもまた)
と呼ばれています。

画才は十分にありながら
芽の出ない又平と、
健気に支える妻のおとく。

弟弟子に先を越されて
死を覚悟した又平が、
最後に絵像を残そうと
石面に向かう場面は、
緊張感が漂います。

一心の思いが通じ、
土佐の名字を許された
又平夫婦。

師の前で舞を舞う
段切れは、
喜びに充ち溢れた
爽やかな姿が
感動を呼びます。

今回
清五郎君が遣う
狩野雅楽之介は、
登場するや
息もつかせぬ
立役の型のオンパレード。
若い人形遣いなら
誰もが一度は持ちたいと願う
あこがれの一役です。

続いては
どなたも御存じ
“お園のさわり”で有名な
「艶姿女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)」
酒屋の段。

今月は
切場語りの
嶋大夫、源大夫両師匠が
前後半とお二人で
語られるのが贅沢。

「待ってました」と声が掛かる
お園のさわりですが、
遣い手は決して
さわりの為に
遣っているのではありません。

婚家の門口に佇む登場から、
親々が其々の心の内を
打ち明ける場でも、
じっと控えて作った気持ちが
あのさわりへと繋がって行く。

だからこそあの派手な振りが
ただ美しいだけの踊りに終わらず、
皆様の感動を呼ぶのです。
お園を演じる簑助師匠が
動かぬ場でもどのように
役を拵えているのか。
今回はそんな所にも
目を留めて御覧戴いては
如何かと。

この場でお得なのは
三勝半七。
出番は短いですが
この世の名残りにおつうを一目と
酒屋の軒に立ち寄る所は、
お客様の目を二人占め。
勘市、紋臣の新コンビが
勤めます。
どうぞご注目を。

豊松清十郎

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[2012/05/14 22:10] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
五月公演開幕です・其の一(これぞ時代物という筋運び)
青葉若葉も鮮やかに
スッキリ爽やか晴ればれと
何をするにも良い気候

とこう来なくてはいけない筈が、
日本晴れも三日と続かず
時にはあられ大竜巻、
相も変わらず不順な天気、
一体いつまで続くやら。

そんな空模様の中、
久し振りにスッキリ晴れた
12日の土曜日、
東京公演
開幕致しました。

今月の昼の部、
まず御覧戴くのは
「八陣守護城(はちじんしゅごのほんじょう)」
清正公として神社に祀られる程
江戸の庶民に人気のあった、
加藤清正を主人公にした
時代物です。

勿論
当時の幕府を憚り
加藤清正 → 加藤正清
後藤又兵衛 → 児嶋元兵衛
の様に実名とは変わっております。

さほど上演回数の多い
演目ではありませんが、
これぞ時代物
という筋運び。
各所に散りばめられた謎が
お芝居が進むにつれて、
解き明かされて行きます。

常人を超えた主人公
正清の敢然としたその姿。
忠義忠臣の三左衛門、
夫を支える健気な妻達。
豪快豪気の児嶋元兵衛。
想い合っても添い遂げられぬ
主計之介、雛絹の悲恋。
見所聞き所も多く
浄瑠璃好きには
きっと御満足戴ける事
間違いなしの一本です。

その八陣の中で
きっとお目に留まるのが
「浪花入江」。

この場は大海原を進む
船上が舞台。
時政の奸計で
飲み干した毒酒に、
身の異変を感じながらも、
舳先に立って
豪快に笑う正清の姿。

廻り舞台の機構を
十分に生かした
この幕切れは、
文楽には珍しい物。
きっと皆様に
鮮やかな印象を
残してくれる事と思います。

もう一本が舞踊物
「蝶の道行」
花咲き乱れる
春の景色が一転、
死出の旅路へ真っ逆様。

人形の振り付けも
三味線の節付けも、
ダイナミックで
ドラマチック。
軽やか華やかな
普段の景事物とは違い、
見終わった後に
グッと胸に迫る物が残る
お芝居好きの為の舞踊劇。

清治師匠の三味線に、
人形は
幸助、一輔と
若手の星二人。
これは見逃せません。

豊松清十郎

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[2012/05/14 12:40] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
私にとっては人形が華(これが知立のお祭りだ!・その四)
山車が揃えば人形奉納。
人形連はまず早速
山車の前の舞台作り。
底板を引きだし柱を立て、
手すりを巡らし大忙し。

宮出の時間は祭りの決め事。
送らす訳にはいきません。
各町時間は三十分。
全てが終わると二時間半。
ちょっとした公演並です。

祭りの華は梶棒でも、
私にとっては人形が華。
さてその出来映えは?

大丈夫、
満足の出来でした。
以前のお客様はチラッと見て
「ああ人形か」とつぶやくと、
五分もせずに
立ち去りました。
それが今では
お芝居の終わりまで、
誰一人動きません。

中には全町見る方も。
これがすべてを物語る。
知立人形連の
日頃の頑張りが、
実を結んでいます。

舞台作りの始まり
舞台作りの始まりはじまりぃー

舞台を引出し
舞台を引出し

柱を建てて
柱を建てて

櫓を載せて
櫓を載せて

手すりで囲えば
手すりで囲えば

お七火の見櫓完成
お七火の見櫓
完成です

お客様の前で
身動きできない位の
お客様の前で

宝町は「壺坂」1

宝町は「壺坂」2
宝町は「壺坂」を

山町は「お七」1

山町は「お七」2
山町は「お七」で

中新町は「袖萩祭文」1

中新町は「袖萩祭文」2
中新町は「袖萩祭文」

空もスッキリ
空もスッキリ晴れました

本町は「阿波の鳴戸」1

本町は「阿波の鳴戸」2
そして本町は「阿波の鳴戸」

西町は「山車からくり」1

西町は「山車からくり」2
最後の西町は「山車からくり」

夕暮れの知立を其々の町へと
五つの山車が帰っていきます。

山車が帰っていきます1

山車が帰っていきます2

夜になれば灯が入り

祭りの名残りを惜しむように
各々の町内で最後の上演。

最後の上演1

最後の上演2

最後の上演3

最後の上演4

言葉に尽くせぬ感動を残して、
今年の祭りが終わりました。
しかし祭りの打ち上げの
寂しい筈のその席で
話題はすでに今度の祭り。

それが池鯉鮒の昔から
今も変わらず燃え続ける、
祭りを愛する心の灯。

人形連では有志が集まり、
町の垣根を越えた
「ちりふ座」という
勉強会を立ち上げ、
私もお手伝いしています。

二年後の晴れの舞台では
更に一段また一段、
楽しい舞台になる様に。

ちりふ座の皆さん、
これからも練習頑張って
美味しいお酒飲みましょうね。

お祭りカメラマン
祭十郎

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[2012/05/12 18:00] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
すっかりトランス状態(これが知立のお祭りだ!・その三)
12時半、合図の花火が打ち上がると、
いよいよ祭りのクライマックス、
宮入りが始まります。

宿場町の昔が今に残る
桝形を通り抜けると、
神社までは200m足らずの
下り坂。
5トンの山車を肩に担ぎ、
後輪を浮かせたままで
果たして無事に下りきれるのか。

それまでのゆったりとした
お囃子のテンポが一変、
神舞(かんまい)という急調子に。

梶棒の若者達はそれぞれに
目を瞑って無念無想、精神集中。
見物人の誰もが固唾を呑む刹那、
気合いの掛け声諸共に
山車に取りついた梶棒が、
大きく山車を担ぎあげると
坂を下っていきます。

精神集中1

精神集中2
坂の手前で精神集中

一気に山車に1

一気に山車に2
一気に山車に取りつくと

担ぎあげ1

担ぎあげ2
気合いと共に担ぎあげ

坂を下ります
前のめりのまま坂を下ります。

露店がぎっしり
狭い道の片側には露店がぎっしり

軒ギリギリ
山車は
その軒ギリギリを
すり抜ける様に進みます

スリル満点
正にスリル満点

それにしてもこの露店
それにしてもこの露店

何でいつもここに
何でいつもここに出すのでしょう

ようやく下り切った神社前。
全身全霊傾けた梶棒達は、
すでにすっかりトランス状態。

後見、梶見の世話役が
下ろせ下ろせと叫んでも、
全く耳に入りません。

持った扇子で頭を叩き
時にはバケツで水掛けて、
正気に戻してようようと
山車が下りたその瞬間、
見物からは割れんばかりの
惜しみない拍手。
手に汗握った其々が、
まるで我が事の様に
安堵感に包まれます。

そして山車は
そして山車は

いよいよ境内に
いよいよ境内に

お祭りカメラマン
祭十郎

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[2012/05/12 10:00] | あせらず清十郎 | トラックバック(0) | page top
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